青木 悦 ―福島から
下はだれが植えたかわかりませんが、ざっくりとラッパ水仙が咲きました。
左は近所のホームｾﾝﾀｰで買ったものでつくった花バスケットです。
これひとつつくるのに、腰が痛くなってたいへんでした。
やっと咲きました
連翹はタイガースの色ですから、元気にがんばってもらいたいのですが……。
下の写真はユキヤナギと連翹を重ねて撮った鉄平の苦心作です。あまりパッとしませんが……
庭のあちこちにタンポポが顔を出します。農業用の畑であればじゃまな植物になるのでしょうが、私たちはそのまま咲いてもらっています。
下の写真は文字通り道路に出る入口の石とアスファルトの間に咲いた、「アスファルトのたんぽぽ」です。今ならさしずめ根性たんぽぽとでもいうんでしょうか。
上のチューリップは去年の秋植えたものです。
赤、白、黄色と、まるで幼稚園のお庭みたいで楽しいです。
左と下は白木蓮。青空に元気に伸びて、見ているだけで元気がでます。
義母の部屋の前のユキヤナギの下に２、３年前に植えたチューリップが小さく咲きました。なんとなくうれしいです。
上はいたるところに残したままのカタバミです。
右はなんとなくころがっていたアネモネの球根を去年の秋に植えたところ、雪にも何度も遭っているのに可憐な花を咲かせてくれたものです。悦大感激！のひと鉢です。
下の写真は、新芽だと思ってなにげなく覗いたウツギの幹……なんとそこには冬眠中？ の小さなアオガエル！
シャッターの音に驚いて引っ込んだりしたのですが、毎朝朝陽があたるこの穴を住まいにするとは、なかなか頭のいいカエルです。
我が家の桜がやっと咲きました。どのアングルから見たら一番美しいか、近所の人に教えてもらいました。考えてみたら私たちはこの桜の満開を見たことなかったのです。
私たち夫婦の「花見」はいつも新幹線の中から、宿舎のホテルの窓からでした。ゆっくり、その土地に生活しながら桜を見上げることができることは、ほんとうはとても幸せなことのはずです。
しかし花を見ても、すぐセシウムを思います。汚染水の行き場もないまま、あたふたする東電の様子など見ると、誰がどう言おうと、原発は人間に制御できないものだとハッキリ思います。
郡山市在住の歌人・横田敏子さんの歌が、いつも心の中で聞こえています。
透明に汚染されたるフクシマの春よ 桜は狂おしく咲く
（歌集「この地に生きる」より）
どんなに「汚染」されても花は咲きます。ほんとに美しく咲きます。いや、咲かせていきます。そして、この「透明な汚染」をもたらしたおぞましい原発をつくり、広げ、維持してきた、本当に責任を負うべき人たちが、責任を負うどころか憲法に手をつけようとし始めました。
憲法は、権力のある人を見張るための法です。権力を持つ人が守らなければならない法です。その人たちが憲法を変えることはできないのです。そのことをもっともっと言っていきましょう。
もうすぐ五月三日、憲法のできたことを心から喜んだ日です。二度と戦争をしないために……。そして桜にも悲しい思い出をくっつけてしまった、あの歴史をくり返さないために……。
青木 悦
