幻の子ども像― 子育て「論」にまどわされないで!―
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★講座や講演会の後に出た質問に青木が応えたものを、一般化してまとめたのがこの本です。

★本の体裁はQ&A形式ですが、「A」の部分は決して「答え」「正解」ではなく、あくまで青木悦の意見です。



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はじめに

 講演会場の質問だけでなく、自宅に手紙、ファックス、電話等による相談もあります。それらをそのまま表に出すことはもちろんできませんが、あまりにもたくさんの同じ趣旨の質問があると、それらは今子育て中の人たちが共通に持つ悩みなのかなと見当がつきます。
 その多くは悩みというより不安、それもとても軽い程度の不安、しかし頭から離れないという種類のもののようです。二、三十年も前でしたら、近くの人につぶやきのように表出すれば笑い話で済んだような話がほとんどです。
 たとえば「うちの子(二歳半)は、公園でお友だちにオモチャを貸すということができません。